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CHCB-30011
WINTER COLLECTION

01. 月の道 CAMINO DE LA LUNA (カミーノ・デ・ラ・ルナ) / HARU (ハル) from FANTASY
02. Unconditional Love (アンコンディショナル・ラブ) / 加藤達雄 from Morning Dew
03. G線上のアリア Air [For the G string] / Stella Mirus from Air
04. FOREST 森 (フォレスト)/ 城之内ミサ from Friends
05. GENERATIONS (ジェネレーションズ) / 野呂一生 from UNDER THE SKY
06. NOCTURNE (ノクターン) / 渡辺雅二 from PIANO GARDEN
07. Champ de Lavande (シャン・ド・ラヴァンド) / 高桑英世 from Campagne de France
08. 雨あがり / Randa from ARIEL
09. NIGHT SURROUND (ナイト・サラウンド) / 野呂一生 from UNDER THE SKY
10. 追想 / 阿部雅士 from Playing Love
11. Inclinacoes Musicais (インクリナソンエス・ムジカイス) from Smooth Jazz
12. TOMORROW (トゥモロー) / 城之内ミサ from Friends
13. THE CLOUD SEA 雲の海 (ザ・クラウド・シー) / 加藤達雄・渡辺雅二 from ACOUSTIC GARDEN
14. クリスマスローズ〜夢 / 朝川朋之 from GARDEN & GARDENER


一年を通して、冬は一番暖かさを感じる季節。
もちろん、外気の冷たさのことではない。もし、音色に温度感があるとすれば、冬ほど、音のあったかさを感じられる季節があるだろうか。
以前、クリスマス目前にアルルを訪ねたことがあった。南仏のミストラル(空っ風)の厳しさは筆舌に尽くしがたい。体の芯まで凍らせるほどの寒さに、思わず飛び込んだ小さなカフェ。いっぱいのショコラの熱さはもちろんのこと、何より心にしみたのはアコーディオンを伴ったフレンチ・ジャズの音色だった。
外気との温度差があればあるほど、音色の暖かさは心を溶かす。心のフィルターに、一滴の甘やかな音のしずくが落ちれば・・・あとはぬくもりに満ちた音のブランケットにヌクヌクと包まれればいい。

そんな音を集めたコンピレーションアルバムが「PACIFIC GARDEN」からまた一枚、届けられた。第一線で活躍するアーティストたちの珠玉のチューンを厳選した「WINTER COLLECTION」。
南米・ボリビアの民族楽器ケーナが紡ぎ出す伸びやかな調べで、心象風景のフィルムはまわり始める。目覚めの朝にふさわしいメロウなアコースティックギターの響き。ひんやりと冷えた石造りの教会を満たすかのようなアカペラの澄んだハーモニー。イーリアンパイプがノスタルジックに田園風景を描くかと思えば、研ぎ澄まされたピアノの一音一音が、落ち葉の馥郁たる香りを漂わせながら、開け放された冬の扉へと聴くものを誘う。
陽だまりにはフルートが踊る。イルミネーションに包まれたパリのシャンゼリゼを闊歩したくなるようなスムース・ジャズの軽やかなテンポ。チェロの男性的な音色には、ざっくりと編まれたアランセーターの懐に抱かれる思いがするだろう。ナイトキャップ片手に、暖炉の火にたゆたうシガーの煙がサックスやトランペットに絡み合う頃。一年で一番愛しい季節がやって来る。
クリスマスプレゼントにもらったオルゴールをそっと開くと・・・溢れ返るのは瞬くハープの調べ。 このアルバムから貴方はどんな冬のシーンを思い浮かべるだろう。たとえフィルムに映し出されなくとも、感じるのは音のぬくもりだけで十分なはず。変幻自在なプリズムのような音の饗宴。とある冬の日、心がどうしようもなくかじかんだら、このアルバムの温度を是非心ゆくまで感じて欲しい。

上野まゆこ